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犯罪です!子ども買春   

昨晩はポラリスの若者キャンペーンチーム主催の勉強会。
米国で人身売買問題に取り組もうと決意した大学生たちによって結成されたポラリス。
人権分野における革新的な取り組みを進めているNGOとして、社会起業家論の世界でもよく知られている。

昨日は、日本ユニセフ協会が取り組んでいる子どもポルノ問題についての勉強会だった。
私が日本ユニセフ協会の広報室長として、子ども買春、子どもポルノ、性的目的の子どもの人身売買、いわゆる子どもの商業的性的搾取問題に取り組むようになったのは、1997年から。
その前年にストックホルムで第1回子どもの商業的性的搾取に反対する世界会議があり、世界中から対策の遅れを批判された日本は、そのあと先ずは国内での啓発活動を始めようということになり、以前からこの問題に関心を示していた日本ユニセフ協会に啓発ポスター作成が依頼されたと聞いている。
このポスター作成を担当したのが、私の前任の萩尾室長。
そのキャッチコピーが「犯罪です!子ども買春」。

そして、私が広報室長になってすぐ、在京スウェーデン大使館から連絡があり、ストックホルム会議のフォローアップ会合を開催したいので、協力してもらいたいという話があり、その年の5月28日に第1回フォローアップ会議が開催された。

昨晩の勉強会では、準児童ポルノの問題も取り上げられた。
この問題に関する日本ユニセフ協会の立場は明確で、「他人への提供を目的とした、子どもに対する性的虐待を性目的で描写したもの」を禁止すべきということである。

私も、日本ユニセフ協会の前広報室長として、この立場に賛同している。
実在の子どもを対象としていない準児童ポルノでは、どのような法益が侵害されているのか?ということが、よく法学者の間では議論になる。
また、準児童ポルノを見た人が性犯罪に実際に走るという因果関係が実証されていない以上、準児童ポルノを規制する理由はないという議論もある。
しかし、通常の人が見て不快に思うような出版物を公然と陳列し販売するような社会において、多くの日本人は自分の子どもを育てたいと考えているのだろうか?
私は、自由民主主義社会は価値に関して中立な社会だとは思っていない。
米国でも、子どもポルノと猥褻物は、憲法上の表現の自由の対象とはならないことになっている。

昨晩の勉強会では「出会い系サイト規正法」の話も出ていた。
ICTが生み出しつつある新しいユビキタス社会ではどのような規律が必要なのかは現在、世界中の関係者が検討・議論を続けている課題である。
秒針分歩で技術革新が進む世界のことなので、もちろん直ぐに結論は出ないし、次々に新しい問題が生れていることも間違いはない。
しかし、昨年来の世界同時不況が明らかにしたように、市場経済のルールというものは自生的に確立するわけではない。
しばらくは、try&errorが続くのだろうと思う。
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by fwge1820 | 2009-02-15 09:16 | 児童買春児童ポルノ問題

青少年ネット規正法、ネット安心安全全国フォーラム・・・   

mixiなどのSNSなどを専門とする作家の高橋暁子さんが、「ネット安心安全全国フォーラム」に参加して、その様子をレポートに書いている。

このレポートを見ていたら、青少年ネット規正法が昨年(2008年)6月11日の参院本会議で成立したという記事が載っていた。

この法律にはPTA会長が「なぜ、保護者と相談せずに法律を作ったのか」と苦言を呈している。さらに、ヤフー、楽天、MSなども懸念を表明。

こういう流れの中で、MIAU(Movement for the Internet Active Users)(インターネット先進ユーザーの会)が、昨年(2008年)3月18日に、日本ユニセフ協会の”STOP! 子どもポルノ”キャンペーンが主張する準児童ポルノに関する公開質問状を出している。
この質問に対する日本ユニセフ協会の回答は次の通り。
<私どもは、マンガ、アニメ、コンピューターゲームそのものを否定するものではありません。私どもが「なくそう!」と訴えているのは、『子どもポルノ問題に関する緊急要望書』の中に記したとおり、あくまで「欧米各国では法律等で禁じられている子どもへの性的虐待を描いた」(要望書前文5~6行目)ものであり、「子どもに対する性的虐待を性目的で描写した」(要望項目(1))ものに限定されます。性教育や性的虐待の事実を訴えるなど、「性目的」以外の目的で作成されたものは含まれません。また、性目的で描写した子どもポルノであっても、他人への提供を目的としない製造(例:自分自身の楽しみのために紙やPC上で描く行為)の禁止までも求めるものではありません。 >

子どもポルノの問題も、ネット規制とつながっているわけですねぇ。

ちなみに、青少年ネット規正法について、PTA会長は「子どもや、その親である私たちを全く外し、国とIT企業だけで話を進め、一律でフィルタリングをかけるのは勘弁してほしい。なぜ保護者に一度も相談がなかったのか。急にやられて一番迷惑するのは子どもと保護者。国の方針で子どもたちを振り回さないでほしい」と発言したと伝えられている。

冒頭の「ネット安心安全全国フォーラム」は文部科学省が主催。
こういうイベントが、IT企業とPTA主催で開かれ、ネット規制派、反対派双方が自由に発言する機会が与えられていれば、もう少し建設的な方向に議論が進んだのだろうか。
そう言えば、政府と市民社会の協働をテーマとする人身売買問題に関する国際シンポジウムが2006年春にバンコクで開催されたとき、主催は米国のNGOであるVital Voicesで、米国務省とかタイ政府は後援に回っていたと思う。
そのお陰で、このシンポジウムに参加したメコン川流域の各国政府とNGO代表は、比較的自由に討論が出来た。

私は、チャールズ・テイラー博士の思想を勉強しているので、こういう問題も「公共圏」という観点から考えてみたいと思う。
テイラー博士は、公共圏とは権力から独立した場であり、そこでは様々な媒体を通じて自由な意見が交換され、その結果、十分に練られた意見が形成されるので、政策決定者もその意見を聞かざるを得なくなるような、そんな場であると説明している。

そう言えば、最近、開発系のNGOが中心となって、各政党に対して共同意見書を提出した。
総選挙が間近になってきて、各党のマニフェストに開発問題を盛り込んでもらおうということで、昨年の洞爺湖サミットに向けて結成されたG8サミットNGOフォーラムの主要メンバーが中心になって、呼びかけを行い、各政党に面談を申し入れたものである。

こういう動きがさらに活発になり、しかも、優れた意見が政党に寄せられるようになれば、「国と企業だけで法律を作る」ようなことはなくなっていくのだろうと思う。

戦後60年以上を経過して、日本の民主主義も次第に成熟してきたのでしょうか?
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by fwge1820 | 2009-02-08 08:11 | 児童買春児童ポルノ問題