カテゴリ:『人権をひらく』( 1 )   

『人権をひらく―チャールズ・テイラーとの対話』コメンタリー(1)   

藤原書店から、この4月に発売となった私の最初の本『人権をひらく―チャールズ・テイラーとの対話』。
内容がちょっと難しいというコメントが届いた。
そこで、この本について、少し自分なりのコメンタリーを書いてみることにした。

先ずは、テイラーとはどういう人か? について。

チャールズ・テイラーは、1931年1月5日、カナダ南東部の都市モントリオールの生まれ。
1952年マギル大学(McGill University)を終え(歴史専攻)、同年オクスフォード大学のローズ奨学生(Rhodes Scholar)となり、哲学、政治学および経済学を研究する。
55年文学士、60年修士、61年哲学博士となった。
学位論文のテーマは、『ヘーゲルから実存主義にいたる疎外の理論』。

56年から61年まで、オクスフォードのオール・ソウルズ・カレッジ(All Souls College)のフェロー。このとき、20世紀最大の自由主義思想家と言われたアイザイア・バーリンに師事している。

学業の傍ら、57年E・P・トムソンらと『大学および左翼評論』(Universities and Left Review)誌(60年にA・マッキンタイアらの『ニュー・リーズナー』と合併して『ニューレフトレビュー』と改題)を創刊し、イギリス新左翼運動に関与。

61年に帰国し、マギル大学哲学・政治学教授、ケベック新民主党結成に参画。
62年から71年までモントリオール大学の哲学教授。人権擁護、死刑廃止、核軍縮の運動に関わる。
76年から79年、オクスフォード大学チチェリ講座の社会・政治理論教授。
79年帰国、マギル大学の哲学・政治学教授に復帰すると同時に、ケベック州分離独立反対の政治運動を展開。

その後、80年代におけるリベラル・コミュニタリアン論争、90年代における多文化主義を巡る議論を巡ってコミュニタリアンを代表する論客として主導的役割を果たした。

つまり、世界的な思想家であると同時に、具体的な政治活動にも積極的に関わってきた実践家なのである。

現在、カナダのNorthwestern University教授。
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by fwge1820 | 2005-06-15 13:04 | 『人権をひらく』