2008年 03月 20日 ( 1 )   

2008年度学部授業の開講に向けて   

2008年4月8日より開講される東洋大学学部2年生向けの「現代社会福祉特別講義IV」のシラバスはこんな感じです。

【科目名】 
現代社会福祉特別講義IV

【テーマ・サブタイトル】(全角100文字まで)
子どもの権利から見た現代世界の課題とその歴史的背景について

【講義の目的・内容、到達目標】(全角1000文字まで)
我々が今日暮らす「近代社会(modern society)」には特有の道徳秩序が存在している。人権理念は、この近代道徳秩序の精華であると同時に表象でもある。
この講義では、現代社会の具体的な人権の課題を取り上げつつ、それぞれの課題を分析するために必要な人権理念の基本的なパラダイム(権利主体としての自己観)を身に付けることを目的とする。
子どもの兵士、子どもの人身売買など世界各地で続く深刻な子どもの権利侵害は何故起きるのか?その解決のために「人権」という理念は有効なのか?
この講義では、現代の世界的課題である経済格差、地球環境問題、武力紛争について、子どもの兵士、子どもの人身売買などの具体的な事例に即して考えるための基礎的な知識を教授する。
また、これらの課題を解決するための規範としての人権がどのように生まれ、発展してきたか、を概観するための思想史的な基礎知識を教授する。
その上で、受講者による討議とレポート作成を通じて、基本的な分析・表現能力の向上を図る。

【講義スケジュール】(全角1000文字まで)
第1回 子どもの権利を巡る最近の動き
ニーズに基づくアプローチから権利基盤アプローチへの移行
第2回 「人身売買」問題に関する講義
フィリピンとカンボジアでのリサーチワークショップの結果を中心に
第3回 「環境と人権」に関する講義
環境難民について
第4回 「武力紛争と人権」に関する講義
子どもの兵士問題を中心に
第5回 「人権」の歴史に関する講義(1)+学生との討議
近代社会における「権利主体としての自己」の誕生:チャールズ・テイラー『自己の諸
源泉』を中心に
第6回 「人権」の歴史に関する講義(2)+学生との討議
現代社会の課題:チャールズ・テイラー『<ほんもの>という倫理』を中心に
第7回 「人権」の制度に関する講義(1)+学生との討議
子どもの権利委員会について:日本政府報告書を巡る動き
第8回 「人権」に制度に関する講義(2)+学生との討議
人権保障制度の概略
第9回 「人権」の今日的課題に関する講義(1)+学生との討議
アジア的価値と人権
第10回 「人権」の今日的課題に関する講義(2)+学生との討議
他国への軍事介入と人権:イラク戦争
第11回 「人権」の今日的課題に関する講義(3)+学生との討議
多文化主義と人権:チャールズ・テイラー『マルチカルチュラリズム』を中心に
第12回 「人権」の今日的課題に関する講義(4)+学生との討議
ユビキタス社会の人権
第13回 まとめと振り返り

【指導方法】(全角1000文字まで)
毎回、基本的な知識に関する講義を行った上で、受講者による討議を行い、毎回授業の最後に全員から小レポート(A4で1枚)を作成・提出してもらう。
受講者は具体的な人権の課題を選択し、同課題に関するレポート(3000字前後)を作成、提出する。

【成績評価の方法・基準】(全角600文字まで)
小レポート 40%
授業への参加度 30%
最終レポート 30%

【テキスト】(全角600文字まで)
森田明彦『人権をひらく―チャールズ・テイラーとの対話』(藤原書店、2005年4月)

【参考書】(全角600文字まで)
森田明彦『表現アートセラピーを応用したリサーチ手法の可能性―人身売買被害者の<ほんもの>の語り』(財団法人アジア女性交流・研究フォーラム、2007年)
チャールズ・テイラー、田中智彦訳『<ほんもの>という倫理』(産業図書、2004年)
チャールズ・テイラー、佐々木毅他訳『マルチカルチュラリズム』(岩波書店、2002年)
チャールズ・テイラー、渡辺義雄訳『ヘーゲルと近代社会』(岩波書店、2000年)
また、各講義に関連する参考資料(英文を含む)リストは、講義の初日に配布する。
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by fwge1820 | 2008-03-20 08:19 | 東洋大学