二年目の講義のシラバス   

【2006年度の講義について】
人生には思いもかけないことが起こります。学問は、そんな時に新しい自分を見つけ、困難を克服する力を与えてくれるものです。

この講義では、わたし自身が体験した途上国における子ども達の現状や国際社会での出来事、そして受講者一人ひとりの体験をみんなでシェアしながら、現代世界が直面する問題を社会哲学・思想のレベルに遡って構造的、歴史的に考察するという試みに挑戦したいと思います。

自分が生き残るために人を殺したスーダンの元子どもの兵士、生まれたばかりの赤ん坊の治療費のために上の娘を売ったカンボジアの母親、戦争のために学校に行けなくなったイラクの子どもたち、フィリピン人の元エンターテイナーと日本人の間に生まれた子ども、子どもの頃に原爆で全ての家族を失った日本人の女性、そして生きる目標を喪失したように見える現代日本の子どもたち。

その背景に通底する世界の構造的要因とは何なのか。人類が積み重ねてきた英知に学びつつ、深く考え、率直に語り合ってみたいと思います。

最初の2~3回はわたしがイントロダクションおよび総論的な講義を行い、その間に受講生の問題意識を踏まえて、それぞれの報告内容を決め、その後は受講生の報告とわたしの補足的説明に基づく討論によって講義を進めていきたいと思います。

【テキスト】
森田明彦『人権をひらく―チャールズ・テイラーとの対話』(藤原書店、2005年)

【参考文献】
イェーリング『権利のための闘争』岩波文庫(原本は1894年出版)
大久保真紀『こどもの権利を買わないで―プンとミーチャのものがたり』自由国民社、2000年
森田ゆり『エンパワメントと人権』解放出版社、2001年
ユニセフ『世界子供白書2006』
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by fwge1820 | 2006-02-11 13:30 | 東洋大学

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